HH-60G ペイブホーク 1
Category: HH-60G ペイブホーク
やあ、すごいキットだ!
皆様、こんにちは。
久しぶりの更新です。
M1070&M1000重装備運搬車が完成して、しばらくボーッとしてましたが、
新しいキットの蓋を開けました。
キティホークモデルの「HH-60G ペイブホーク」であります。
昔から好きな機体のひとつで、20年以上前アカデミーから出たUH-60ブラックホークを
ディオラマにしたこともありました。
このブログのタイトルバックの奴ですね。
あれも当時としては素晴らしいキットでしたが、このキティホークのキットはもっとすごい!
最近のキットなのでプロポーションが良いのは当然で、精密さも段違いに素晴らしく、
パーツを眺めているだけでワクワクします。
厚みのある箱にパーツがぎっしり詰まっていて、箱の寸法に余裕がないので、
機体パーツは斜めにクロスして入っています。
今回このキットを作るにあたって、自分に課した課題は、
1 ホバリング状態のディオラマにする
2 ライブレジン製のフィギュアを組み込む。
3 林周市氏のテクニックを真似して、航空機ウェザリングに挑戦する
であります。
さあ、どこまで理想のディオラマに近づけるかな。
箱を開けて最初にやったのは、ローターブレードの矯正です。
このキットは駐機状態で模型化されているので、ローターブレードが自重で垂れ下がっているように
成形されています。
駐機状態を作るには大変ありがたいのですが、おじさんはホバリング状態にしたいので、
これでは都合が悪いです。
ピンッと真っ直ぐにしたいのですが、指でしごいたくらいではそうはなってくれません。
力を入れすぎて折ってしまうと元も子もないので、手近にあった断熱材で治具を作り、
曲がりの反対方向にテープでとめて、気長にほっておくことにしました。
何ヶ月かかるか分りませんが、おじさんのことだから完成までどうせ1年以上かかるでしょうから、
その頃には真っ直ぐになっているでしょう。
さて、ここからはインストに従って進めていきましょう。
まずは、乗員のシートです。
座面と背もたれの背面に突き出しピンの跡があるので、エポパテで埋めておきます。
問題は、これの脚です。
シート本体は天井からぶら下がっていて、斜めになった2本の脚で床面に固定されています。
インストではこの段階で脚を接着するよう指示されていますが、接着面積は無きに等しく、
角度なんか決めようがありません。
キャビンの構造体を組みながら、シートを取り付けるしかないんじゃないでしょうか。
以前ブラックホークを組んだときも、ここでとても苦労しました。
というわけで、脚はここでは接着しません。
実機写真を見ると、キャビンの天井は一部構造部材がむき出しになっていて、
何かの装置や配線が丸見え状態です。
キットではそこは省略されているので、配線を通す穴を開けてやります。
その穴にリード線をほぐしたものや、エナメル線を通してやりました。
なんだか分らない装置は、鉄道模型のパーツを接着することにしました。
これは電車の車体の下にぶら下がっている機械のパーツですが、ゴチャゴチャしたメカを
再現するのにうってつけです。
ヘリの機内にはコードがいっぱいぶら下がっていて、それらを再現してやると
精密感がグッとアップします。
実機の写真や動画を参考に、右のサイドパネルに配線します。
これ何でしょうね。
ホイストを操作するリモコンでしょうか。
それにしても今はいいねえ。
ネットでちょっと検索すれば、資料は山のように出てきます。
しかも、タダで。
20年前のブラックホークの時は、インストに載っていたモノクロ写真だけが頼りでした。
それでも20点以上はあったので、大変助かりました。
キャビンの天井や床を仮組みしてみます。
パーツの精度は高くキツキツなので、接合部をほんの少しヤスってやるとうまく組めます。
で、これを胴体パーツで挟み込んでやります。
すると、胴体の接合部に0.5ミリくらいの隙間ができました。
どうやらキャビンが微妙に大きいようなので、胴体に接する部分を少しずつ削って
調整してやります。
また、胴体パーツの接合部に段差ができるので、スペーサーとして床面に1ミリプラバンを2枚、
0.5ミリを1枚接着しました。
これで段差が解消できます。
何度も組んではバラして調整し、胴体パーツの隙間はなくなりました。
それでは、今日はこの辺で。
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M1070&M1000重装備運搬車 20
Category: M1070&M1000重装備運搬車
完成写真 屋外編
次回、外で撮った写真をお見せするといいながら、仕事が詰まってなかなか更新できませんでした。
ようやくご紹介できます。
屋外で撮影する利点は、自然光の方が本物っぽく見えることです。
特に影の輪郭がクッキリ出るのがリアルで、卓上ライトではこうはいきません。
それに加えて、今回は画像加工ソフトでちょっとフィルターをかけてみました。
オリジナルの画像はもっと彩度が高く、色鮮やかなのですが、
彩度を押さえ砂漠の強い日差しが感じられるような色調にしてみました。
いつも近所のたんぼ道で撮影するのですが、どうしても背景に遠くの建物や高圧線が
映り込んでしまいます。
そこで、ちょっと工夫してみました。
ディオラマベースの下にティッシュペーパーの箱を置いて、奥が高くなるように斜めにディオラマベースを設置して、
背景に空しか入らないように、低い位置から見上げるように撮影しました。
ただ、この方法で撮影すると背景に写るのは地平線から離れた空なので、
空がまるで作り物のような平坦な青になってしまいます。
どんなに快晴でも空の青は地平線に近づくにつれて、白っぽくなっていきます。
今回使ったフィルターは、画像の下の方が白っぽくなるので、空が自然な感じになってくれました。
コンクリートバリアの切り欠き部分の内側を、プラバンで塞いでおいて良かったです。
ちょっと面倒だったのでためらわれたのですが、やってあるのと無いのでは
印象が全然違います。
今回使った画像加工ソフトは、太陽の反射光を合成できたりします。
ワイパー付近の反射光は合成したものです。
すごいね、今の技術は。
ところで、今ウクライナでは大変悲惨な事態が起きています。
ロシアによる武力侵攻です。
こんな模型を作っていながら、反戦を訴えるのは理解が得られないかもしれませんが、
私は本当に戦争をやめて欲しいと思っています。
軍用車両に魅力を感じる気持ち、イコール好戦的ではありません。
甲冑や刀剣に魅力を感じるのと、同じだと思っています。
その上で言います。
プーチンがどう正当化しようと、死と破壊をもたらし、怒りと悲しみを生んでいるのは
どちらの側か明らかです。
ロシアはウクライナから撤退し、プーチンは裁きを受けるべきだと思います。
私が大好きなキエフの模型メーカー、ミニアート社も今大変な苦境に立たされています。
侵攻初日、同社のホームページは閲覧できない状態でしたが、すぐ復旧し、
現在国内の悲惨な状況を発信し続けています。
よければ、ご覧ください。
仮にロシアが軍事的に勝利しても、ウクライナ国民と世界の大多数の人々は
ロシアに対して嫌悪感と拒絶感を抱くでしょう。
このコロナ禍の中、戦争なんかしてる場合じゃありません。
なんて愚かな決断をしたんでしょうね、彼は。
M1070&M1000重装備運搬車 19
Category: M1070&M1000重装備運搬車
M1070&M1000重装備運搬車 完成しました!
パラディンの製作から入れたら、完成まで5年もかかってしまいましたM1070&M1000重装備運搬車の
ディオラマ「WELCOME TO IRAQ」。
ようやく完成写真を見ていただけます。

5年の製作期間の内、3年くらいは放置していましたが。(笑)
とにかく、完成できて達成感があります。
写真をクリックすると、より大きな画像でみられますよ。
こいつの面構え、迫力ありますねえ。
なんかブルドッグを思わせます。
このキット、完成すればご覧のように大変精密で迫力ある仕上がりとなりますが、
完成まで持っていくのが大変でした。
膨大なプラパーツ、過剰なエッチングパーツ、接続に工夫が要るパイピング、等々。
箱に入っているパーツをそのままストレートに組むだけで、大変な労力が要ります。
しかし、頑張ったかいがあったってもんです。
すんげー、カッコイイ。
これで、迷彩のボケ足がもっと小さければ言うことないんですが。
ドライバーの左腕を窓枠に合わせるため、何度も調整したことが思い出されます。
面倒でもNATO迷彩にしたおかげで、積載車両との対比が出て、良かったです。
ドア左下の縦長ウインドウの汚れ、白状すると、車体塗装のときマスキングテープから
染み出したシンナー分のシミですが、黙ってれば意図的に行なったウェザリングに見えます。(笑)
マッドフラップの赤と黄色のマーキング、実車写真では付けている車両はほぼありませんでしたが、
これも差し色として有効なので、付けておきました。
ドラゴンの海兵隊員ですが、実際にチェックポイントの警備の任務に就いていたかどうかは、
正直言って分りません。
でも、まあいいじゃないですか、画ヅラが良ければ。
100%史実に忠実になんて言い出したら、ディオラマなんて作れませんから。
考証を否定するわけではありませんが、沖縄戦にティーガー戦車を出すなんてことをやらない限り、
少々のことは大目にみましょう。
ディオラマはイメージの遊びなんですから。
パラディンは良いキットでした。
パーツの精度が素晴らしく、エッチングパーツも必要最小限。
精密で作りやすいキットです。
ただ、トラベリングロック基部のパーツは、一部ダボを削らないと絶対はまりません。
インストにも間違いが結構あるし。
トレーラーのサスはスプリング内蔵なので、車両を積載すると自然に前方が沈み込みリアルです。
ジェリカンのストラップはエッチングパーツで、作るのは面倒ですが、
完成するとリアルですね。
ウインチ周りのメカメカしい感じも、お気に入りです。
アスファルト道路は、目指していたものの80パーセントくらいの出来ですが、
合格点をあげて良いと思ってます。
ローディングランプは組み付けてから塗装したので、塗装の際、長い車体をあっち向けたり、
こっち向けたりと、作業がしづらかったです。
苦労させられたサスペンションの配管も、完成するとほとんど見えませんね。(笑)
それでは「WELCOME TO IRAQ」完成お披露目、これにて終了。
次回は、屋外での撮影編をお送りします。
お楽しみに。
M1070&M1000重装備運搬車 18
Category: M1070&M1000重装備運搬車
ベースも出来ていよいよ完成
アスファルト道路ですが、ちょっとフィルターをかけたらどうかなと思い、
ウェザリングカラー シェードブルーを試しに塗ってみました。
右上の方ね。
なんか、いやに青くてやんない方が良さそうなので、やめておきました。
ここだけ色合いが違ってしまいましたが、車体の下になるので、問題なし。
道路脇の砂漠を作ります。
作るったって、ゼオライトを撒くだけですが。
まずはアスファルト部分を、ガムテープでマスキング。
範囲が広いので、ガムテープのほうが安上がりです。
で、砂漠部分に水で薄めた木工ボンドを塗ります。
おじさんは砂漠を作るときは、もっぱらゼオライトを愛用しています。
水溶き木工ボンドで定着させるだけで、塗装はしません。
それだけで充分リアルだし、塗装するとかえって不自然になってしまいます。
何より楽だしね。(笑)
粒の大きいクラッシャブルストーンを混ぜて、パラパラと撒いたら、
霧吹きで水溶き木工ボンドを吹いてやります。
こういう作業は屋外でやります。
掃除しなくていいから。(笑)
乾くとこんな感じです。
ただ、道路と砂漠がキッチリ分かれていると不自然なので、風で道路側にたまった
細かな砂を追加しましょうか。
路肩の境界部分にゼオライトを撒き、水溶き木工ボンドをスポイトで垂らしてやります。
この時、木工ボンドに台所用洗剤を数滴混ぜてやると、ボンドが水玉にならず、
スッとゼオライトに染み込んでくれます。
乾いたら、大きな砂粒を指でこすり落とし、細かな砂粒だけ残すとリアルになります。
小口には木目テープを貼ります。
大きなホームセンターに行くと切り売りしてくれるので、無駄が出ないので助かります。
ただ、ベースの厚みは20㎜、テープは21㎜なので、1㎜だけカットしました。
テープにはもちろん粘着剤がついていますが、ベースは発泡系の素材なので
経年劣化で剥がれてくるのが心配です。
そこでベースの小口にも接着剤を塗っておきました。
塗ったのは、仕事で使っている「スチのり」です。
で、出来上がったベースをを台座となる本物の木の板に載せます。
ホームセンターで、ベースより一回り大きいサイズにカットしてもらった板の木口を、
サンドペーパーで仕上げます。
その後、オイルステインで着色。
ベースの裏に幅広の両面テープをベターッと貼って、台座に接着。
路肩にガードレール代わりの鉄骨を、植えます。
地面にデザインナイフで穴を開け、スチのりで接着しています。
タイトルプレートを作りましょう。
タイトルは、「WELCOME TO IRAQ」としました。
ワードで作って、写真用紙にプリントアウト。
タイトルプレートと同じ大きさでアクリル板を切り出し、四隅に穴を開けます。
両面テープで台座に貼り付け、真鍮の飾り釘を打ちます。
ちょっと長すぎるので少しカットしました。
アクリル板に開けた穴からピンバイスで下穴を開けておいて、飾り釘を差し込みました。
おっ、カッキーじゃん。
でも、タイトルの下の所属部隊名はちょっと自信ありません。
M109に描かれた「1CAV 2-82F B-12」という記号は、第1騎兵師団第82野戦砲兵連隊
第2大隊B中隊12号車という意味だと思うのですが、AFVクラブのインストには何の解説も無いので、
「ホントにそうか?」と訊かれたら、違ってたらゴメンです。
いよいよベースに車両をセットします。
基本的に車両の工作は終わっていますが、運搬車とトレーラーをつなぐ電源ケーブルだけは、
車両をベースに固定しないと取り付けられないので、これが最後の工作になります。
赤と青のケーブルは、2㎜のプラ棒にキッチリと巻き付けて癖を付けてやると、
少し緩んでちょうどいい感じにカールしてくれました。
目立つ原色なのでよい差し色になりますが、そのままでは色がきつすぎるので、
サンディウォッシュで汚すと落ち着いてくれます。
車両本体を展示台にどう固定するか悩みました。
戦車ではよくボルトで固定したりしますが、こういう装輪車両ではちょっと難しいです。
結局、タイヤの接地面にスチのりを塗って、強引に地面に接着しました。
経年劣化で剥がれるのが心配ですが、タイヤがたくさんあって接地面が多いので、
たぶん大丈夫でしょう。
搭載するM109も、スチのりで接着しています。
最後の仕上げとして、この作業をしていた頃発売されたリアンモデルの靴跡スタンプで、
トレーラーのあちこちに兵士の足跡を付けました。
足跡は泥汚れと、こぼれたオイルを踏んだ油汚れの2種類付けました。
実際はトレーラーに車両を搭載するときは、チェーンで固定しますが、
締め付け器具を4つも自作するのが大変なので、潔くチェーンは省略!
キット付属の車止めをかますだけで、良しとします。
さあ、とうとう完成しました!
M1070&M1000重装備運搬車。
「WELCOME TO IRAQ」
ちょっとだけ、お見せしますね。
次回、完成写真をたっぷりご披露いたします。
お楽しみに。
M1070&M1000重装備運搬車 17
Category: M1070&M1000重装備運搬車
アスファルト道路を作りましょ
明けましておめでとうございます。
今年もゆっくりチマチマ作っていきますので、よろしくお願いいたします。
さあ、ベースとなるアスファルト道路を作っていきます。
素材を何にしようか悩んだんですが、一昨年仕事で使った断熱材を使うことにしました。
産廃のリサイクルセンターのディオラマ模型を作ったのですが、地面を何で作るか素材を探していて、
ホームセンターで見つけた、商品名「ザ・スリム」という断熱材です。
これは表面に微細な凸凹があり、アスファルトの表現にピッタリじゃないかと思いました。
ただ、サイズが大きく、910×1820なので、1枚買えば、一生使えます。(笑)
厚みは4㎜、7㎜、10㎜があり、10㎜を買ってきました。
ベースとしてはもう少し高い方がいいので、これを2枚重ねで、適当なサイズに切り出します。

その上に模型を置いて、レイアウトの検討。
この地域では右側通行、ドライバーと警備兵を会話させるので、車両左側面を正面に向け、
チェックポイントの警備兵たちがいるスペースを作るため、左手前を開けます。
すると、右奥の空いたスペースに道標が来ると、自然にこういうレイアウトになりました。
さて、基本塗装。
アスファルトはタミヤのジャーマングレー、その上に黄色と白のラインをエアブラシで吹きます。
黄色は発色をよくするため、あらかじめ吹いた白の上から吹きます。
写真で調べてみると、この地域は路肩のラインは白だったり黄色だったりしますが、
その上から再びジャーマングレー、轍の部分を濃くして、タイヤが踏まない部分を明るくします。
うん、まあ結構いいんじゃないかと思いますが、ちょっとのっぺりした印象なので、
アスファルトにヒビを入れてみようと思います。
ディバイダの針でヒビを彫り込みます。
彫った部分は断熱材の地色が出てしまうので、本来ならば、この作業は塗装前に行なうべきです。
しょうがないじゃん、塗ったあとでヒビがあった方がいいと思ったんだから。
イラクもクウェートもオイルダラーで潤っているので、道路などのインフラはすごくきれいです。
幹線道路にはヒビなんかありませんが、ここもやっぱり模型映え優先です。
クウェートの別の道路のヒビを参考に、チマチマと彫り続けます。
ベースの左の方から始めましたが、とても時間がかかり飽きてきて、
右の終わりの頃はかなり雑になってしまいました。(笑)
ヒビを彫り終わりました。
タイヤが接する部分が細かく割れています。
作業は難しくありませんが、ただただ面倒です。
白っぽく見えている断熱材の地色は、ウェザリングカラー マルチブラックを全体に塗ってやると
黒く染まって気にならなくなりました。
アスファルトの表面に浮き出している小石を表現するため、
歯ブラシに含ませた塗料を金網ではじき、飛沫を飛ばします。
飛ばす飛沫の色は、3種類くらい作っておきます。
はい、こんな感じになりました。
割といいんじゃないですか。
最後に轍以外の部分にうっすらバフを吹いて終わりにするつもりだったのですが、ちょっとやり過ぎて、
せっかく飛ばした飛沫が分らなくなっちゃったので、あらためて、やり直すハメになりました。
なーにやってんだか。