ヒロナリさんのモケーな日々

ミリタリー系のプラモ、フィギュア、ディオラマの製作過程を紹介します。写真をクリックすると大きな画像が見られます。

初体験ジオン公国軍 2

Category: サウロペルタ  
すごいぞバンダイ!

バンダイといえばガンプラであまりに有名なメーカーですが、おじさん、ガンダムには
全く興味がなかったため、このメーカーとは今まで接点がありませんでした。
中学の時、電撃機甲師団シリーズの中のハノマーク兵員輸送車を作って以来、
何十年ぶりかのバンダイキットです。

キットの箱を開けると、何枚ものカラフルなランナーが目に飛び込んできます。
同じ色のパーツは同じランナー枠に配置され、塗装もせずただ組み立ててデカールを貼るだけで、
それなりの見栄えのする完成品になります。
その中でも特に目立つランナーがこれです。

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4色のプラスチックが一つのランナー枠の中に成形されています。
いわゆる「イロプラ」ってやつですね。
他のメーカーでは見られないバンダイ独自のものです。(だと思うけど)
これはサウロペルタに付属するフィギュアのパーツですが、
頭部や手首、軍服、ブーツなどの装備ごとに色分けされていて、
そのまま組むだけでそれなりの物になります。
もちろん、塗装したほうがいいに決まってますが、塗装は年少者にとっては結構ハードルが高いので、
初めてプラモデルを手にする小学生には、とても親切です。

DSC00743.jpg

人形は顔が命とよく言いますが、このフィギュアのヘッドもなかなかいい出来です。
アニメの設定画を巧みに立体化していて、写実的な人体とはいえませんが、
その分キャラが立っていて、一目で個性の違いが分かります。

DSC00744.jpg

なかでも気に入ったのがこの人。
映画プラトーンの、ウィレム・デフォー演じるエリアス軍曹に似てると思いませんか?
このヘッドを使ってベトナム戦のディオラマを作りたくなります。

DSC00745.jpg

びっくりしたのが、このデカール。
フィギュアの中に迷彩スモックの兵士が一人いますが、筆で描くのが難しい
(というかほぼ不可能な)デジタル迷彩がデカールで用意されています。
最近、描くのが大変な迷彩を手軽に再現するための別売りデカールが発売されていますが、
キットに標準で付属していて、しかも説明図には型紙まで印刷されています。
いやいや、すごいなあ。

DSC00748-1.jpg

組立て説明書もすごいです。
裏面はカラーで印刷されていて、サウロペルタやサイクロプス隊の解説や塗装図はもちろんのこと、
アニメの設定画や塗装した完成見本、迷彩デカールの貼り方、
さらにはプロモデラー山田卓司さんによるミニディオラマの作り方のアドバイスまで載っており、
実に情報満載で、初期のタミヤMMシリーズの説明書を彷彿とさせます。
ガンダム音痴のおじさんにも、作品世界が大まかにつかめました。

それでは、さっそく組み立てましょう。
まずは足回りから。

DSC00739-1.jpg

これは前部足回り。
これだけで10パーツ使っています。かなり細かいですね。
ステアリングは可動します。
で、驚いたのが、何気なくパーツを仮組みしたら、吸い付くように組み合わさって
ちょっとやそっとで取れなくなったことです。
ああ、そういえばガンプラって基本的に接着剤を使わないはめ込み式だったんだっけ。
はめ込むだけで固定できるってことは、ダボとダボ穴のサイズが
「ジャストフィットややきつめ」になってるってことですよね。
それに、パーツ同士がきれいに隙間なく組み合わさります。
これは素晴らしい金型の精度です。
しかも、ダボとダボ穴が巧みに配置されていて、ディテールを壊しません。
また、パーティングラインやゲートは、ちゃんと完成後見えなくなる位置に
できるだけもってくるよう配慮してあります。

接着剤を使わないということは、作業のスピードアップにつながり、
うっかり接着剤をつけすぎてパーツを汚すという、初心者にありがちなミスを防げます。

このサウロペルタにしろ、モビルスーツにしろ、実物が存在するわけじゃありません。
アニメの設定画から四面図を起こし、パーツの合理的な分割を考え、
立体的に破綻しないようにパーツの形や大きさを決定する、これだけでも大変なことです。
しかも、可動部を作りながらも、アニメのフォルムを崩さないようにする。
そのうえ、初心者にも確実に組み立てられる。
いやあ、すごいプラモデルですねえ。

箱絵や組立て説明書もクオリティが高く、パッケージとしてとても魅力的な商品だと思います。
ガンプラモデラーにとっては、ごく普通の当り前のことでしょうが、
初めて作るおじさんにとっては、新鮮な驚きの連続です。
うーん、ヨンパチシリーズのハノマークとは、えらい違いだわい。

最近のAFVキットは、精密再現を追求するあまり、パーツがより細かく、数も膨大になり、
大人のホビーとしてはそれはそれでよいのでしょうが、
年少者にとっては完成させるのが難しいものになっています。
AFVモデラーを増やすためにも、バンダイさんにはこのフォーマットで
実在のAFVキットを作ってもらいたいものです。


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初体験ジオン公国軍 1

Category: サウロペルタ  
また寄り道します

お芝居も終わったので、また貨車の製作に戻るはずだったのですが、
またちょっと寄り道しちゃいます。

おじさんの所属する模型クラブ池田迷作会の、今年の夏に行われる展示会のテーマは
「一年戦争」です。
え?一年戦争、何それ?
おじさんよく分らなかったのですが、これはテレビアニメ「機動戦士ガンダム」の
ファーストシーズンで放映されたストーリーだそうです。

迷作会の次回のテーマは、その年の展示会が終わった後、メンバー全員の話し合いで決めます。
みんながそれぞれテーマを出し合い、多数決で決め、テーマが決まったら
自分が作ったことのないジャンルのものでも、必ず1点は出品するというルールです。

でもねえ、おじさん、ガンダムには全く興味がなかったから「一年戦争」と言われても、
何を作ったらいいかさっぱりわかりません。
それに正直言って、ロボット、いやモビルスーツには制作意欲わかないなあ。
ニットーのSF3Dなら作りたいけど。
キット全部持ってるし。(一つも作ってないけど)

ガンダムについて知ってることといえば、主人公がアムロ・レイ、
敵役がシャア・アズナブール、ガンダム以外で識別できるモビルスーツといえば
ザクだけというお粗末さ。
放送は一度も見たことがないので、ストーリーは全く知りません。
ただ、バンダイが出しているガンプラの中に、1/35のガンダムワールドの
軍用車両のシリーズがあることは知っていました。
おじさん、やるとしたらこれしかないなあ。

先日のクラブの例会の時、メンバーに、
「1/35のハードなんとかってシリーズも一年戦争の範疇に入るの?」
と聞いたら、
「全然OKですよ。」
という返事だったので、これでいくことにします。
ただ、メンバーのイトウさんが戦車と歩兵を使ったディオラマを作ると言っていたので、
同じキットを使ったのでは似たようなものになって面白くないので、
別のものにしましょう。
他には、ホバークラフトとジープのような車両があったはずなので、
ジープでいきましょう。

早速、ネットで注文しました。
U.C.ハードグラフシリーズNo.5 ジオン公国軍サイクロプス隊セット。
ジョーシンで買ったら2058円が、ウェブクーポンを使って1199円になりました。
しかも送料無料。
ありがたいことです。 

さて、これをどう料理するかですが、そのまんま作っても面白くないです。
ガンダムワールドには何の思い入れもないので、ジオン公国軍という設定は無視して、
実在の軍用車両の塗装をして、フィギュアとからめて、
もしもこの車両が実在したらというビネットにしたら、面白かろうと考えました。
では、どんな設定にするか。
ジープといえば、米軍。
例会の時誰かが持ってきていたフィギュアのキットは、
現用のアメリカ軍装備をモチーフにしたようなデザインでした。
なら、あれがいいか?

DSC00735.jpg

マスターボックスのベトナム戦のフィギュア。
これ作りたかったんだよなあ。
ようし、これとからめて、ビネットを作ろう!

で、さっそく作り始めました。
まずは右端に立ってる分隊長から。
上半身、下半身、頭部を接着して、モールドの甘い部分をカッターやノミで
彫り起こしたところで、ジョーシンから宅急便が届きました。
梱包をあけて箱絵を見て、「?」となってしまいました。

DSC00733.jpg

なんだか、兵たちの服装がドイツ軍っぽいじゃありませんか。
指揮官らしき人物は、パンツァージャケットみたいなのを着てるし、
後ろには親衛隊の迷彩スモックみたいなのもいるし。
箱を開けて中身をよく確認したら、どうやらジオン公国軍って
大戦中のドイツ軍の装備をモチーフにしているらしいんですね。
サウロペルタというジープのような車両は、リアエンジンといい、
ボンネットにスペアタイヤがあったりといい、キューベルワーゲンをSF的に
リファインしたような感じです。
ヘッドライトやナンバープレートなんか、まんまキューベルだし。
兵たちが持ってる銃なんか、あきらかにMP40やMG34を元にしたデザインです。

例会の時に見たアメリカ軍っぽいフィギュアは、地球連邦軍だったんですね。
なにしろ、放送を一度も見たことがないので、そんなことも知りませんでした。

となると、この車両でベトナム戦は不自然だな。
こりゃ、ドイツ軍の塗装で舞台はヨーロッパにしたほうが、流れとしては自然だな。
ハイ、設定変更!
第二次大戦中、ドイツ軍がサウロペルタを装備していたら、ということにします。
となると、からめるフィギュアは何がいいかな?
おお、これはこれで結構楽しいぞ。
ということで、これからしばらくサウロペルタの製作記事が続きます。
ああ、ドイツの駅がまた遠ざかる……


美濃の蘭学事はじめ―江馬蘭斎伝― 6

Category: 演劇  
千秋楽!

公演が終わって、早くも1週間たちました。
芝居の本番の日ってお祭りなんですよね。
終わってしまうと、また日常が始まります。
終わって数日は、仕事中も当日の記憶を反芻したりして、なかなか日常に気持ちをリセットできません。
でも、さすがに1週間たつと、もうすっかり日常に戻りました。
なんだかさみしいな。

さて、二日目当日、おじさんは大垣市の会場まで電車で出かけました。
この日は終わった後、打ち上げがあるからです。
この日も前日と同じように、みんな早めに楽屋入りしてました。

舞台に行くと、京都のシーンのキャストたちが自主練習してました。
見ていたら自分もやりたくなってきました。
なにしろ今日が最後、やりたくてももう明日からはできません。
さっそく、八重とまつを呼んできて、プロローグの練習を始めました。
ちょうどクマさんも来たので、入ってもらいます。
クマさんは骨折した大工の仁吉を運び込む役です。
蘭斎先生が、クマさんに
「お前たち、肩を押さえててくれ。」
というと、見ていた演出やまわりのスタッフから笑い声が上がりました。
本来ならクマさんは仁吉の肩を押さえるところなのですが、ボケをかまして、
そばにいた仁吉の女房まつの肩を押さえたのです。
「それ、いい!それ本番でやって。」
と演出が言い、急遽このギャグが追加されることになりました。

そうこうしているうちに11時、早めの弁当を食べ、着替えとメイクにかかります。
二日目はチケットの売り上げがよく、満席になるはずです。
開場の30分以上前からお客さんが、受け付けに並び始めたそうです。
よーし、気合が入って来たぞ。
昨日と同じように15分前くらいにスタンバイに入ります。
お客さんが多くて駐車場が込み合っているので、開演は5分押しになると連絡が来ました。
さあて、そろそろ幕が開くぞ。

1時35分、最後の舞台の幕が開きました。
半年間練習してきたこの劇も、この1回が最後の1回です。
もう2度とやることはないでしょう。
この特別な時間を心に刻みつけるつもりで舞台に臨みます。

「痛えよお、何とかしてくれえ!」
大声でわめきながら、仁吉が診察室に運び込まれてくると、
それだけで客席からくすくす笑いが聞こえてきました。
お、今日は昨日より反応いいぞ!
仁吉「じゃ、じゃあなんで目の前が真っ暗なんだっ!」
八重「目ェつむってりゃ暗いでしょうよ。」
ここでドッとウケました。
いいぞ、いいぞ、すごくやりやすいぞ。
クマさんがボケてまつの肩を押さえると、ここでもドッとウケました。
ツカミはOK、お客さんを完全にこちらに引き込めました。

続いて、まつがおんぶしている仁吉を取り落すシーンでもウケて、
ナレーターの「お大事に。」という声に、二人してペコリと頭を下げると、
思いがけず、ここでも笑いが起きました。
よーし、オープニングでの仁吉の役目は見事果たせたぞ。

次の出番まで上手花道の奥で待機します。
ちなみに、客席から見て舞台の右側を上手(かみて)、左側を下手(しもて)と呼びます。
花道とは、舞台左右の手前から、舞台に通じる短い通路のことです。

芝居は進行し、仁吉の2回目の出番が近付いてきました。
道具箱を肩に担ぎ、出のタイミングを計ります。
蘭斎先生と弟子の巳之助が茶店の縁台に腰を下ろしたところで、仁吉は花道から登場します。
仁吉「おおっ、先生!」
蘭斎「ああ、仁吉か。どうだ、その後、足のほうは。」
仁吉「へいっ、おかげさんですっかり良くなりやした。」
ここで、ひざをポンッと叩き足をピョンと跳ね上げると、またもちょっと笑いが起きます。
よねが登場して、昨日ウケた今いくよくるよのギャグも、きちんとウケました。
巳之助が退場する時、仁吉が持っていた団子を奪い取っていくところもウケ、
狙っていたところはすべてウケて、自分の役目はきちんと果たせました。
こうやって、お客さんの反応があると本当にやってて楽しいですね。
これで病み付きになるんですよ。

芝居の終盤、蘭斎先生のセリフが少しつかえましたが、どうにか切り抜け、無事幕は下りました。
皆さん、お疲れ様でした!

終演後ロビーに出てお客さんを送り出すと、メイクを落とし、着替え、小道具を片付けます。
大道具の撤収はスタッフさんに任せ、ちょっと申し訳ない気分を抱きながらも、
キャストたちは、会場内にあるレストランで打ち上げです。
飲み物食べ物はバイキング方式ですが、子供もいるのでここではアルコールはありません。
大人たちのお楽しみは、この後の第2次打ち上げです。

駅前の新しくオープンした居酒屋へ会場を移して、大人たちのための打ち上げの開始。
生ビールでカンパーイ!
ぐびぐびぐびっ、ぷはー!
いやあ、これですよこれ!
これがやりたくて、芝居やってるようなもんでして。
日常とは全く違う異空間で、現実世界とは別の世界を構築して、
その時間だけ観客を劇の世界へ引き込んでいく。
そうやって一本の舞台を終えた後の達成感を、みんなで分かち合う。
楽しいなあ、ホント。
みんな、笑ってます。
みんな、しゃべってます。
これがあるから、また芝居やりたくなるんだよなあ。
皆さん、ありがとうございました。
また、次の機会にお会いしましょう。


テーマ : 演劇    ジャンル : 学問・文化・芸術

美濃の蘭学事はじめ―江馬蘭斎伝― 5

Category: 演劇  
初日!

2月2日、大垣市市民創作劇 江馬蘭斎伝の初日を迎えました。
といっても、2ステージしかないので、初日の次はいきなり千秋楽ですが。(笑)

この日はたまたま仕事も休みになったので、丸々2日間本番の日を楽しめるので、
朝からワクワクします。
で、必要もないのに、朝9時には楽屋入りしてしまいました。
ゲネプロ(本番前の最後の通し稽古)は1時から、本番にいたっては6時30分からなので、
こんなに朝早く来ても、大してすることはありません。
でもね、始まる前の楽屋やホールの雰囲気を味わいたいんですよ。

他のみんなもそのようで、おじさんが着いた時すでに10人以上キャストが来てました。
子供たちなんか、まるで遠足に行くみたいにはしゃいでいます。

楽屋は男性用、女性用、子供用と別れており、他の楽屋をのぞいたり、ホールを歩き回ったりします。

DSC00686.jpg

なかには勝手に集まって自主練習をしたり、柔軟体操をしたりするグループもあります。
こうして、始まる前のひと時を思い思いに楽しみます。
この時間が、おじさん大好きです。

11時に早めの昼食をとり、そろそろ衣装に着替えかつらをかぶりメイクをします。

DSC00691.jpg

これはかつらをかぶる前にヅラシタと呼ばれる布を頭に巻き、メイクをしたところです。
今回はユーモラスな役なので、強調するためにホクロを描きこんでみました。

DSC00693.jpg

女房のまつ役のシオリさんとのツーショット。
いやあ、我ながら間抜けな大工って感じしますねえ。
こんなべっぴんな女房、もったいないです。(笑)

1時からのゲネプロも無事終わり、あとは本番を待つばかりです。

6時、客入れが始まり、本番15分前くらいにスタンバイに入りました。
おじさんはプロローグから登場するので、舞台下手でスタンバります。
6時30分、定刻通り緞帳が上がりました。

場面は江馬医院の診察室。
まずまつが、「うちの亭主が屋根から落ちた!」と泡を食って飛び込んできます。
続いて、骨折した大工の仁吉が二人の男に抱えられて運び込まれます。
診察台に乗せられた仁吉は大声で痛がりますが、手伝いの八重の
「仁吉さんは死にゃあしません。」
というセリフがなかなか来ません。
(あれ?おかしいな)と思ったら、おじさん、
「まつよ、俺がもし死んだらよ。」
というセリフを言い忘れていました。
犯人は俺かい!
すぐ気がついてセリフを言ったので、観客には気づかれてないはずです。
そこへ蘭斎先生が登場し、処置をしてもらい、暗転となります。

時間が足りなくて巻ききれなかった足のさらしを、この暗転中に自分で巻きます。
そして、まつに背負われた仁吉は、暗転幕の前でしゃべっているナレーターの前を通り過ぎます。
ここで、ナレーターに挨拶されたまつは、お辞儀をして起き上った拍子に
おぶっていた仁吉を下に落としてしまいます。
脚本には無かったギャグですが、結構くすくす笑いが来ました。
しかし、これ痛いんだ、尾てい骨が。
練習中はあまり気になりませんでしたが、本番1週間前くらいから
蓄積した痛みがじわじわ来てかなりきつかったです。
しかし本番前に吉川宗元役のマツバラさんが、スノーボード用のお尻を守るサポーターを
貸してくれたので、かなり痛みが軽減されました。
ありがとうございました。

ここから次の出番まで40分くらいあるので、かつらを外して楽屋で休憩してもいいのですが、
緊張感や集中力が切れてしまうので、かつらをかぶったまま舞台袖で待機します。

次の出番は大垣城下の茶店。
蘭斎先生と弟子の巳之助が一服しているところへ、仁吉が通りかかります。
ここで先生に団子をおごってもらい、さらによねがやって来ます。
蘭斎先生はよねに病気の兆候を見てとり、
「お前、少しむくんでいるんじゃないか。」
と言います。
仁吉は
「違いますよ、先生。太っただけですよ。なあ、およねさん。」
と言います。
この後、おじさんのアイデアで、今いくよくるよのギャグを入れます。
よねの袖をめくって、
仁吉「おや、こんなところに足が!」
よね「腕や!」
本番でウケるかどうか、心許なかったのですが、ちゃんとウケました。
よかった、よかった。

全体的に笑いの少ない芝居ですが、仁吉の出るシーンだけは笑いが起き、
観に来てくれたうちのヨメさんにも好評でした。

このシーンが終われば、おじさんの出番はおしまい。
あとは終わるのを待って、カーテンコールに出るだけです。
全員ならんで「ありがとうございました。」の声とともに緞帳が下りてきて、
無事、初日が終わりました。
さあ、明日も頑張ろう!


テーマ : 演劇    ジャンル : 学問・文化・芸術

美濃の蘭学事はじめ―江馬蘭斎伝― 4

Category: 演劇  
エミ

エミはこの芝居に一緒に参加している高校時代の演劇部仲間です。
コイツは根っからの芝居バカで、芝居が好きで好きで仕方なく、
市民創作劇には欠かせない一人です。

エミに初めて会ったのは、1976年、ヒロナリ君高校1年生の春でした。
たまたま同じクラスになり、たまたま部活も同じ演劇部でした。
エミは活発で物怖じせず人懐こい性格で、クラスでも部活でも目立っていました。
ヒロナリ君は学校の勉強にはムラがありましたが、リーダーシップを取るタイプで、
学園ドラマの森田健作のような高校生でした。
(あんなにカッコよくはありませんが)
エミは男子に対しても、俺お前的な対等なしゃべり方をする奴で、あまり異性を感じさせず、
なんだか男友達の一人みたいな感じでした。

芝居に対しても天性の素質みたいなものを持ってました。
声も大きく、「演じる」ということを全く自然にやっていました。
理屈じゃなく感性で役の人物になりきるタイプですね。

男勝りで、いわゆる女の子らしさをあまり感じさせないので、
一見精神的にもタフなように見えますが、
実は結構ナイーブで傷つきやすい面も持っていたようです。

そのせいか、2年生の後半からちょっとグレてた時期がありました。
あんなに好きだった部活にもあまり来なくなり、ヒロナリ君はちょっと気になっていました。
それでもたまに顔を見ると、いつものように明るくバカ話をしてました。

ヒロナリ君はお昼の弁当をよく部室で食べてましたが、3年生になったある日
ふらりとエミが部室にやって来ました。
初めは他愛もない世間話をしてましたが、ヒロナリ君は思い切って
「最近、お前どうしたんだよ、良くねーぞ。」
と、気になってたことを切り出しました。
エミは怒ったように、
「そんなん、あんたに関係ねえやろ。」
と言い返しました。
ヒロナリ君もムッとして、さらに言い返し、お互いに一気に熱くなって
ケンカ腰になってしまいました。
どういう内容をしゃべっていたかはもう憶えていませんが、お互い真剣に本音をぶつけ合い
「本当」の話をしました。

気がつくと、5時間目のチャイムが鳴りはじめました。
でも、二人ともしゃべり足りません。
せっかく「本当」の話をしているのに、授業が始まるから打ち切りってのは、
お互い消化不良になりそうです。
幸いヒロナリ君の5時間目は、演劇部顧問の先生の授業でした。
「おう、5時間目サボろーぜ。オレ、次、万さんの授業やで後で謝っときゃええで。」
「ええよ、ウチも次はノダマの授業やで大丈夫やわ。」
こうして5時間目が終わるまで、部室でずっと話し込みました。
部活のこと、恋愛のこと、家のこと、お互い思ってること、相手に言いたいこと、
ときにキレそうになりながらも、本当に真剣に肚を割って話し合いました。

5時間目が終わるころ、なんとなく二人ともすっきりした気分になっていました。
話したからといって、何かが解決したわけじゃありません。
何も解決してないけれど、お互い譲れない部分はあるけれど、
それでも、相手を理解しあえたんじゃないかと思います。

それからしばらくして、エミは徐々に部活に来るようになり、
一緒に3年生の秋まで芝居を続けました。

卒業してから、エミは岐阜市の劇団はぐるまに入り、
ヒロナリ君は26歳の時、草演舎というアマチュア劇団を立ち上げました。
今は二人とも劇団からは離れていますが、大垣市の市民創作劇には1996年の
第1回から欠かさず参加しています。
もう、腐れ縁ですね。

今回の芝居ではエミとからむシーンはありませんが、練習中おじさんの相手役が休んだ時、
よくエミが代役を務めてくれました。
やりやすいんだな、これが。
奴はうまいので、こちらがやってほしいと思うようにやってくれるし、
こちらの思いと違っても、そこはあうんの呼吸で、臨機応変にお互いが動けます。
うまい人が相手をしてくれると、こちらもとてもやりやすく、
芝居を深めることができます。

さあ、いよいよ明日は本番です。
こんだけ持ち上げたんだから、頼むぜ相棒!


テーマ : 演劇    ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

bravo-1

Author:bravo-1
60年生まれ。小学生の頃からの
戦車模型ファン。
でも完成品は、年に2~3点。
建築模型の事務所を開業しました。
よろしくお願いします。

建築模型オフィスブラボーワン
http://bravo-1.wix.com/home

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