ヒロナリさんのモケーな日々

ミリタリー系のプラモ、フィギュア、ディオラマの製作過程を紹介します。写真をクリックすると大きな画像が見られます。

「おやすめんせ」千秋楽! 2

Category: 演劇  
前回の続きです。

高機動車の停車位置が奥過ぎて、困ってしまったヒロナリさん。
さて、どうするか。

とにかく少しでも車体後部を客席に向けるため、あらかじめハンドルを左に切っておいて、
動き出したらすぐ車体を左に振って、ローホリに当たらない位置で
改めてハンドルを切るという方法で対処することにしました。

この高機動車、本物のオートマチック車のシフトレバーが取り付けてあって、
リバースに入れるとバックライトが点灯します。
そのため、バックで登場するときは、忘れずにレバーをリバースに入れなければなりません。

さて、動かすときがやってきました。
スタッフが車体を押し出すのと同時にヘッドライトのスイッチを入れ、
レバーをリバースに入れます。
すかさずハンドルをにぎって車体をコントロールしようとしたのですが、
キュキュキュキュッといやな音がして、右前輪がローホリをこすっています。
どひゃーーーーッ!!やっぱりダメ!!
ぜんぜんハンドル切れません。
大失敗です。

本当はもっと客席側に停めなければならないのですが、思いっきり舞台奥に停車してしまいました。
ただ、このシーンでは舞台奥に停車しても、芝居の進行には特に差し支えはありません。
問題は、一度引っ込めて次に出すとき、所定の位置に停めるのが難しくなったことです。

暗澹たる気持ちになりながらも、それを観客に悟られないよう平静を装って、
芝居を続けます。

このシーンが終わり、今度はクニさんの運転で、高機動車は舞台袖に戻ってきましたが、
おじさんが停めた位置が悪かったため、戻ってきた位置も修正できませんでした。
うわあ、ラストシーンで所定の位置に停めるのは、絶望的だあああ。

異変を察知して、音響席にいた演出の清よしひこが舞台袖にやってきました。
停車位置を確認して、さっきおじさんがやった方法で出すしかないなと、
結論しました。
救いなのは、次に出すときの暗転は長くなっても問題ないので、
うまく出なくてもやり直す時間が少しあるということです。

このことに振り回されて、次の自分の出番を忘れそうになっていました。
あぶない、あぶない。

千佳を引き取ることにためらいを持っている叔母に、
生き残ったものが幸せに暮らしていくことこそが、
亡くなった人たちから託された使命なんだと、野々村一曹は言います。
「失いしは多くあれど、残りしも多くあり」と、
テニスンの詩の一節を引用しますが、実はここ、おじさんが考えたセリフなんです。
おじさんが大好きな「女王陛下のユリシーズ号」という小説の冒頭に掲げられた詩なのです。
この言葉は、この芝居のテーマにうまく当てはまっていると思い、
千佳の叔父のセリフとして考えました。
演出の手によって、野々村のセリフに書き換えられましたが、
なるほど、そのほうが自然かもしれません。

そして叔母は、野々村の言葉や、被災地に咲いた桜に勇気づけられ、
千佳と暮らすことを決意し、千佳もそれを受け入れ、涙で抱き合います。
このとき、客席で涙を拭いている女性が何人かいるのが舞台上から見えて、
そのことにおじさんもちょっと感動してしまいました。

さあ、最後のシーン、自衛隊への感謝式典です。
今度は佐藤がハンドルを握り、バックで高機動車を出します。
前のシーンが終わり、暗転になったところでゴー!
しかし、無情にもタイヤはローホリに接触し、ガンッ!と音を立てて、
車は止まってしまいました。
あちゃー、やっぱダメだった!
すかさず一度前進させ、もう一度バック。
またもガンッ!
くそお、もう一度。
みたびガンッ!
ああっ、このまま車が出せないと、ラストシーンが成立しないっ!
トラブルが起きていることは客席にもバレバレだ。
5回目くらいで、ようやくバックさせることに成功しました。
急いで車の脇に整列します。
本来なら、自衛官3人が並んだところで照明が入るのですが、
あまりに暗転が長引きすぎたので、おじさん一人並んだところで、
照明が入り、あとの二人は後れてやってきておじさんの隣に並びました。
ああ、カッコ悪る。
それでもどうにか、芝居を続けることができそうです。

千佳と佐藤の別れです。
それを見守る叔父夫婦。
ところが、いるはずの叔母の姿がありません。
叔父役の成瀬君に
「奥さん、どうしたんですか?」
と、小声で聞くと、
「さあ、さっきまでいたんですが。」
という答えが返ってきました。
振り向くと、叔母役の愛ちゃんは、高機動車の後ろにいました。
おそらく、接触したとき、脱出するのを手伝いに来て、
そのままそこにいることにしたのでしょう。

ホイッスルが鳴り、自衛官たちは高機動車に乗り込み、被災地を後にします。
このとき、ついに千佳の心を縛っていた何かが外れ、千佳は大声で叫びます。
「おにいちゃん、ありがとう!」
その言葉に佐藤は、ガッツポーズで応えます。

そして、高機動車は舞台袖にハケるのですが、
またローホリにぶつかるんじゃないかとヒヤヒヤしました。
幸い、スムーズに退場できてほっとしました。

最後、エピローグ。
翌春、中学生になった千佳が自転車で現れ、遠くの空に
ふと両親の声を聞いたような気がして立ち止まり、つぶやくように冥福を祈ります。
「お父さん、お母さん、おやすめんせ。」

アクシデントもありましたが、こうしてどうにか幕を下ろすことができました。
この公演レポートは文章のみですが、劇団の公式サイトでは写真がふんだんに掲載されています。
興味のある方は、こちらもご覧ください。

http://oyasumense.blog.fc2.com/

スタッフ、キャストの皆さん、お疲れ様でした。
会場に足をお運びくださった皆様、本当にありがとうございました。

ところでさ、演出。
設定では千佳は10歳ってことだけど、翌春中学生って、おかしかないかい?
いまさら、遅いけど。(笑)


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テーマ : 演劇    ジャンル : 学問・文化・芸術

Comments

考えたハズだが・・・再考
被災時10歳 小学5年生
→その4月に小学6年生に進級
→翌春4月に中学生。
多分、千佳ちゃんは3月11日から4月はじめまでの生まれなんだよ。
苦しいか^^

おkです。設定に問題はないよぉ。
なるほど
納得しました。
ぎりぎりOKですね。
どっちにしろ、劇中では何歳とか何年生とか言うセリフは無いので、別に問題は無いはずだけどね。

ところで、「おk」ってOKのこと?
たんなる間違いか、俺の知らないネット語なのか?

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プロフィール

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60年生まれ。小学生の頃からの
戦車模型ファン。
でも完成品は、年に2~3点。
建築模型の事務所を開業しました。
よろしくお願いします。

建築模型オフィスブラボーワン
http://bravo-1.wix.com/home

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